ミュージカル映画らしくない、1人のアーティストの完全独唱による楽曲「Never Enough(ネヴァー・イナフ)」。
最初は、
と思ってた私も、映画を何回も観て、サウンドトラックを何度も聴いていると、
と切ない感情があふれてしまう、圧倒的な歌唱力と歌詞がこの歌にはあります。
- 歌詞
- 和訳
- 楽曲の考察
これらから、Never Enoughに込められた思い・楽曲の秘話などを知ってみてください。
目次
英語歌詞・日本語訳(和訳)
I’m tryin’ to hold my breath
私は息をこらして願う
Let it stay this way
どうぞこのまま
Can’t let this moment end
この瞬間が終わりませんように、と
You set off a dream in me
あなたにそそのかされて
Gettin’ louder now
私の夢が騒ぎ出したのよ
Can you hear it echoing?
この声が聞こえない?
Take my hand
私の手を取って
Will you share this with me?
分かってくれる?
‘Cause darling without you
あなたがいないと
All the shine of a thousand spotlights
千のスポットライトの光も
All the stars we steal from the night sky
夜空に輝く星たちも
Will never be enough
足りない
Never be enough
物足りない
Towers of gold are still too little
黄金の塔でさえ小さすぎる
These hands could hold the world but it’ll
世界をこの手にできたとしても
Never be enough
やっぱり足りない
Never be enough
足りるはずがない
For me
私には
Never, never
足りない
Never, never
足りないわ
Never, for me
足りないの
For me
今の私には
Never enough
足りるはずがない
Never enough
足りるはずがない
Never enough
足りるはずがないのよ
For me
私には
For me
私には
For me
今の私には
All the shine of a thousand spotlights
千のスポットライトの輝きも
All the stars we steal from the night sky
夜空に光り輝く星たちも
Will never be enough
まったく足りない
Never be enough
足りるはずがない
Towers of gold are still too little
黄金の塔も小さすぎる
These hands could hold the world but it’ll
世界が私のものになったとしても
Never be enough
やっぱり足りない
Never be enough
足りるはずがない
For me
今の私には
Never, never
足りない
Never, never
足りないわ
Never, for me
私には物足りないの
For me
私には
Never enough, never never
足りるはずがないの
Never enough, never never
足りるはずがない
Never enough
足りるはずがないわ
For me
私には
For me
私には
For me
今の私には
For me
私には
歌っている人(歌手)
ローレン・オルレッド
ジェニー・リンドを演じているのは「レベッカ・ファーガソン」ですが、歌っているのは「ローレン・オルレッド」というアメリカの女性歌手です。
Never Enoughのように、
- ミュージカル的な動き(パフォーマンス)なし
- 楽器による伴奏も、ほぼなし
このような完全独唱の楽曲ともなると、俳優よりプロの歌手に歌ってもらうのもいい。
レベッカ・ファーガソンも、自身が歌っていると観客に錯覚させるレベルまで、ローレンの歌に口を合わせる練習を繰り返したようです。
これも、口、そして体全体を使った素晴らしい『演技』。
初見はもちろん、今見てもまったく違和感がありませんね。
作詞・作曲者
ベンジ・パセック&ジャスティン・ポール
「パセク&ポール」として知られる、作曲家コンビ。
- 映画『ラ・ラ・ランド』にて、アカデミー賞歌曲賞受賞
- 映画『グレイテスト・ショーマン』にて、アカデミー賞歌曲賞ノミネート
楽曲・歌詞の意味【考察】
レベッカ・ファーガソン演じる歌手「ジェニー・リンド」が、ヒュー・ジャックマン演じる「P.T.バーナム」に対する恋心を歌った楽曲。
彼だけに分かるよう、暗に。
しかし、彼の目の前で大胆に。
1人の女性が感じる壮大な恋の気持ちが、ストレートに表現されています。
サビに込められた、シンプルで壮大な恋心。
Never Enoughのサビは、ひたすら「足りない。」を繰り返す詞です。
Never enough
Never enough
Never enough
For me
For me
For me足りるはずがない
足りるはずがない
足りるはずがないわ
私には
私には
私には引用:「グレイテスト・ショーマン」サウンドトラック
迫力さえ感じる歌声もあいまって、
- 愛の大きさ
- その愛が満たされない渇望感
を感じずにはいられません。
Never Enoughに影響を与えた、現代のトップ・アーティストたち。
映画『グレイテスト・ショーマン』の全楽曲を生み出した、
- ベンジ・パセック
- ジャスティン・ポール
2人の音楽家コンビ。
この2人のインタビューによると、Never Enoughは現代のトップ・アーティストから影響を受けていたようです♪
セリーヌ・ディオンやアデルのような現代のスーパースターたちから影響を受けた。
引用:「グレイテスト・ショーマン」映画パンフレット
インタビューからも、映画を観ても分かる通り、Never Enoughは1人のアーティストの底力を感じられる楽曲です。
ミュージカル楽曲らしくない、パワフルな独唱。
Never Enoughは、いわゆる「大人数で歌い踊るミュージカル楽曲」ではありません。
ジャスティン・ポールが、
これは飽くなき欲望についての歌だが、本当にパフォーマンスに頼った1曲だ。
引用:「グレイテスト・ショーマン」映画パンフレット
と語る通り、完全に1人のアーティストだけに頼った楽曲です。
映画のポジティブさを中和する、切なさがいい。
グレイテスト・ショーマンは、
- 夢を叶える
- 自立する
- 自分を認める
このようなポジティブオーラに包まれた映画ですが、切なさを感じるシーンも印象的ですよね。
Never Enoughは、全楽曲中最も悲しげに歌われていることもあり、しつこく感じられそうなポジティブさをうまく中和してくれる役割があります。
グレイテスト・ショーマンはそのバランスが絶妙で、だからこそ感動させられる・元気をもらえる映画でした。